「俺さぁ、スカートじゃない女の人だめなんだよね。パンツ履いてるのは無理なんだよね。こないだワンピース似合ってたね。これからもスカートだと嬉しいな。」

私はこれを聞いて、なんて窮屈な人なんだろうと思いました。
私は食事制限は美容のためにある程度は日常的にしていたし、これ以上のコントロールは普通に働いている以上ストレスになってしまうから嫌でした。
その上、スカートじゃないと嫌とか。

たしかに緑川はけっこうなボンボンで、選べる立場にいる気でいるんだろうけど、それがなくなったら情けないカカシみたいなものなのに。緑川の心に闇を感じました。玄人みたいな女を連れて歩いて、自分のコンプレックスや不全感を満たしたいのでしょうか。バブリーなお金の使い方もその一貫でしょうか。私にはそう思えました。

消化不良を起こしたまま、電話を切りました。翌日は親友と洋服を見に行く約束をしていました。